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多摩川の惨状。 [雑記やら、愚痴やら、備忘録等々。]

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 少し前の話になるのだが、カズさんとオッサンが男二人で多摩川歩きの一日をつくった。
 その時に撮影してきたこの写真。
 見て分かるようにゴミが散乱している。

 昨今、多摩川の、ことに二子玉川近辺ではバーベキュー連中のモラルのなさが社会問題にさえなっている。
 10年ほど前からバーベキュー人口が増えたのだが、ここ3-4年は爆発的、加速度的にそれが増え続けている。

 バーベキュー道具を川で洗う。
 食べた後のゴミは全てその場に捨てていく。
 大音量で音楽を鳴らす。
 深夜まで花火で騒ぐ。
 仮設トイレが少ないため近隣のマンションの隅などへ入り込み、その場でやらかしてしまう。等々。

 聞いていたら腸が煮えくりかえること甚だしい。

 バーベキュー、なんてものじゃない。
 人と人、グループとグループがまさしくひしめきあって、その過密度たるや新宿の雑踏、はたまた原宿の竹下通りですか?ぐらいのレベル。そんな中で飲み食いして何が楽しいのかと思う。

 過密度がひどいだけならまだしも、その連中の殆どが大量のゴミを置き去りにしてその場からいなくなるのだからたまったものではない。

 何のためにバーベキューをやるのか。
 どうして自分のゴミを持たないで放置するのか。
 
 多摩川は都会にあって自然に恵まれた川。
 一時は生活排水の流れ込みでずいぶんと汚れ、魚もいなくなっていたが、それも下水道が整った上で近隣の人たちの地道な努力によってたくさんの魚たちがこの川に戻ってきた。

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 私の父も生前は釣りなどで多摩川をこよなく愛した一人であった(父は釣った後の魚は全てその場で放す)。
 自宅から近いこともあって、多摩川は私にとってもなじみ深い場所。
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 そういう場所で、訳のわからん連中がこういう愚行を繰り返す。
 自然への、そして生態系への冒涜以外の何であるというのか。

 多摩川は東京都と神奈川県の境を流れ、バーベキュー被害はことに神奈川県川崎市側の方がひどいようで、なんとゴミの処理に500万以上のお金がかかったという。これは川崎市民の税金から捻出しているのではないのか?
 なんで勝手なことをやらかす連中のゴミの処理のために川崎市の税金が使われるのか?
 理解ができない。
 昨年まで川崎に住んでいた私たち。
 他人事に思えない。

 川崎ではこれからバーベキューをやる人たちに対し有料制(概ね500円程度?と聞いたが)にしようかという案が出ているらしい。どうしてきっぱり「禁止」にできないのか。
 ゴミだけではない、夜遅くまで騒音被害、花火被害があるのにどうして禁止にできないのか。

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 川…ひいては、自然は、地球は、決して人間だけのものではない。
 多種多様な動植物の住む地球でなぜ人間だけがでかい顔をしているのか。
 人間たちが全く根拠のない「我が物顔」をして自然を滅ぼしてきた。
 そこに生を得て懸命に生きる虫たち、動物たち、植物たちに本当に申し訳ないと思う。

 祇園精舎の鐘の声
 諸行無常の響きあり
 沙羅双樹の花の色
 盛者必衰の理をあらわす
 おごれる人も久しからず
 ただ春の世の夢のごとし
 たけき者も遂には滅びぬ
 偏に風の前の塵に同じ

 平家物語のこの一言一言が、いつも頭に浮かんでしまう。
 真にこの通りだと私は、思う。

 もう一度言う。
 自然は人間だけのものではない。

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