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回顧。 [子ども・家族のこと。]


 もう10月10日。10月に入ってからまたしてもあっという間の10日である。
 昨年の今頃はゴマジさんが小学校6年生ということもあって予想以上に忙し
い日々を過ごしていたことを懐かしく思い出す。


 改めて思うけど、小学校6年生ってとても忙しい。ことにゴマジさんの通っ
ていた小学校は体育に力を入れている学校だったこともあって、30人31脚
への出場(これはもう、本当に大変だった)や、地区別運動会、大縄跳び大
会に文化祭、極めつけは修学旅行…と怒濤のようにスケジュールが埋まって
いた。
 ただ担任の先生はとても素晴らしい先生だった。若い男の先生だったが、
ものすごーく恐ろしい時もあるのだけれど(笑)、生徒を惹きつける何かを
お持ちだったのだろう、クラスは一つにまとまりみんな先生の後を一生懸命
追いかけていった。その甲斐あってか、大縄飛びは川崎市大会で優勝。大縄
跳びと言ってもその競技は「八の字飛び」と言って、ものすごいスピードで
回される縄。昔、私がやっていたようなのどかな大縄ではないので驚いてし
まった。ゴマジさんはこの大縄が苦手で苦手で、これが原因で何度か学校を
休んだこともあったっけ。それでも、先生がフォローして下さってどうにか
こうにか無事に本番をやり遂げた。地区別運動会ではリレーの選手を仰せつ
かった。私は行事を見る度、涙腺が緩みっぱなしで困っていたっけ。

 ゴマジさんは小学校を一度変わっているので、新しい学校生活に慣れるこ
とはとても大変なことだった。しかも、もう少し小さい時分ならともかく、
小学校5年生の時の転校だったから、ある程度人格も固まりつつあり、一方、
受け入れるクラスの側も固まりつつある年代の中で、最初につまずき、学校
に行かれなくなってしまった。でも担任の先生は決してゴマジさんを焦らせ
なかった。「しばらく休んでいいぞ」と声をかけてくれて、ゴマジさんと交
換ノートをやりとりして下さった。しばらく時間はかかったけれど、きっと
ゴマジさんにとってはとても大事な時間だったことだろう。先生との信頼関
係をしっかり築き、確固たる足取りで学校へ戻ることができた。
 
 6年生になってから、学級で自分の口蓋裂のことを話す機会に恵まれ、そ
れからはまるでとんとん拍子のようにクラスで仲間をつくり、かつてない程
楽しそうに学校へ通った。

 本当に様々な行事を経て、今春、無事に卒業を迎えた訳だが、とても結束
の固いクラスだったので、卒業式のその日、子ども達は肩を組み合ってみん
な泣いていた。先生も泣いていた。
 小さな小学校なので、卒業式には5年生以下全員の児童が参加し、卒業証
書授与では証書を受け取った生徒一人一人が壇上でこれからの抱負を大きな
声で話す、という伝統行事があった。どうなることやら…とこちらの方がハ
ラハラしていたが、ゴマジさんも証書を受け取った後、他の子に負けないぐ
らい正々堂々と決心のほどを叫んだ。私も涙した。

 「今までお世話になってきた先生や家族に感謝しています!この学校のこ
とは忘れません!中学校は違ってしまうけど、みんなも頑張って下さい!」

 今は秋。中学に入ってからはテストの行事が忙しく(笑)、小学校とはひ
と味もふた味も違って、寂しく感じないと言えば嘘になる。それだけにこの
秋の空を見上げると、昨年、ゴマジさん達が頑張っていた日々を懐かしさ以
上の何か上手く言えない感情がこみ上げてきて、しばし感慨にふけったりし
てしまう。

 6年1組のテーマソングはGReeeeNの「キセキ」。大きな大会の時には、
必ずこの音楽がかかっていた。30人の時も、大縄の時も。
 卒業式の日も校門前で、みんなで先生を中心に肩を組んでこの「キセキ」
を歌った。

 ゴマジさんも未だにこの「キセキ」をたまに聴いては、小学校時代を懐か
しく思い出している。

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