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怒濤の2日間【その2】 [口唇口蓋裂のこと。]


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<曇天ながら展望レストランからの眺望はいつもながら素晴らしいものでした>

 怒濤の2日間、その2!!!
 昨日6/1(水)はオッサンの口蓋裂治療絡みで昭和医大へ行ってきました。
 オペは既に8/23に決定されているのですが、オッサン本人がどうしても先生に相談したい
ことがある、ということで運動会翌日の疲弊しきった体に更に鞭打って出かけました。
(開港記念式でお休みだったプッコさんも一緒に同行です)

※この記事は【その1】もありますので是非お時間が許せば寄って行って下さい♡
 怒濤の2日間【その1】


.

 
 「俺、どうしてももう少し鼻の下部分を自然にしてほしいんだよね・・・」
 と前から話していたオッサン。
 口唇口蓋裂患者特有の鼻の下の引っ込みが気になるようでした。
 そりゃ、そうだよね、自分の顔が気になる年頃なのだし、できる限り改善できるものなら
したい、という気持ちは自然なことです。

 オッサンの治療に当たって一つ心を決めている事。
 それは、「その時その時でできる限り本人の希望する治療を取り入れるための下準備をして
やること」ということ。

 口唇口蓋裂は一番目立ちやすい顔部分に出てしまう先天性疾患のため、「みつくち」などと
呼ばれてそれがいじめに発展することも多々あるのです。
 本人に何としても自信をつけさせてやりたい!という一心でここまで治療をしてきました。

 ただ、本人も中学3年生。いつまでも親が横について先生に代弁をしてやるのがおかしい時期
にもなってきました。だから病院に行く前にオッサンに一つ話をしました。
 「あたしは横についているだけだよ。あんたがきちんと先生に希望を話しなさい」と。

 さてさて。予約なしで出向く大学病院は皆さんご想像の通り、診察までにものすごい時間が
かかります。昨日はまた最近行った中でも1,2位を争うほどの待ち時間。

 

 しかし。
 一つ嬉しいサプライズがありました。
 オッサンのブログを通じてお知り合いにならせていただいたSさんファミリーと偶然、通院日
が重なり形成フロアで初対面!!!
 Sさんには現在5歳の可愛いご子息がいらっしゃって、メールでのやりとりは何度かしたものの
やはり実際にお会いしてお話をさせていただくことはとても感激でした。
 同じ疾患の子どもを持つ親同士として共有できる気持ち。
 
 オッサンがごく小さい頃はこういう横のネットワークも多かったのですが、大きくなるにつれ
みんな疎遠になってしまって、最近では殆ど同じ悩みを持つ親御さんとの会話がなかったので、
そういった意味でもどれほど嬉しかったか分かりません。
 Sさんファミリーは現在、様々な治療を選択する過程にあって、その選択肢の一つとして昭和に
いらっしゃったわけですが、もし昭和でオペ決定することがあれば是非オペ後にはお見舞いにかけ
つけたいと思います!!!
 Sさんファミリーは遠く離れた地から行きは新幹線、帰りは高速バス、というハードスケジュール。
 もしこちらを見ていただいていたら…本当にお疲れさまでした、そしてありがとうございました!
と声をおかけしたいです。
(美味しいご当地のお土産までいただき、心からありがとうございました!)
 
 待ち時間は長かったものの、Sさんとお話できたことで気持ちも朗らか。
 ちいーっとお腹は減りましたが(いや、本当はガンガン減ってました)時間をそれほど気にせず
に待つことができたように思います。



 さてさて。
 話を本題に戻しまして。
 ようやく名前を呼ばれたのが午後2時前…。
 診察室へ入り、言葉足らずのオッサンがぼそぼそと先生に希望を伝えました。

 「あのぉ、もう少しこの唇の上の厚みを出したいのですが・・・」(オッサン、以下「オ」)
 「うーん、まずは矯正で前歯を前に出すことによって少し改善が見込めることと、それに加えて、
この前やった手術のような唇の上部分の横幅をもう少し縮めて唇に厚さを出すことができるよ。」(先生)
 「ただね、鼻の下の部分については他の部分からの移植以外では今以上に厚みを出すことは無理
なんだ」(先生)
 「あ、はい・・・」(オ)
 「どうする?やってみる?」(先生)
 
 あたしの方を振り返るオッサン。
 小さな声で「どうする?」
 
 おいっ!!!あたしに「どうする?」じゃないだろがっ!!!(メ゚皿゚)フンガー
 との言葉が出かかるも、落ち着いた物わかりの良い母を演じ(本当かよ?)、
 「あなたが良い方法で決めなさい」とやさし〜く伝えました(ヒヒヒ)。

 午後にまでかかってしまっている診察に少し疲れの見える先生が「?」な顔をしてオッサンの
返事を待っていたので、こっちが焦ってしまいましたが、

 「あ、はい。じゃあそれで…お願いします…」

 と答えたオッサン。

 ホッとしました〜(いやこれ本当に。診察室内で沈黙になると焦ってしまいますがな)。

 本筋は本人が伝えたので、私からは補足的に「8月の鼻のオペと一緒にしてもらうことは可能
ですか?」と聞いたところ、先生は助手の先生と相談。
 「時間どうですか?120分ぐらい?」「いやぁ、90分でいけるだろ」とかなんとかそういう
ことを話していました(恐らくオペ時間だと思います)。

 その後、「大丈夫ですよ、一緒にやりましょう」と仰って下さった先生。
 いつもいつも無理をお願いしてしまうのに、穏やかな先生に頭が下がります。
 先生に「ご面倒をおかけして申し訳ありません」とご挨拶をして診察室を後にしました。

 オッサンはまた固まっていて挨拶もしないので、診察室を出た直後に「どうして挨拶しないのっ!!!」
と怒ると、「すまんすまん」だと。すまん、じゃないよっ!!!まったくもう。
 
 鼻の方のオペ承諾書は予め前回通院時に提出しましたが、新しく加わる唇の修正手術の方も
承諾書を書かなくてはならないため、先生から手渡して頂き、入院時に提出をすることになり
ました。
 
 6月に入ったので手術の費用を市から助成してもらうための「育成医療制度」の手続きもしなくては
なりません。

 オペをするまでの日程は非常に忙しく、入院したらまたそれはそれで大変なことになるので
今から気が引き締まります。


 
 診察後はハラペッタン(空腹ね)3人組でいつもの如く病院内の展望レストランへ。
 お値段廉価な1Fレストランでもええよ〜、とそれとなくすすめてみたものの子二人は「いや、展望が
いいっしょ!!」とのことであえなく却下されました(涙)。
 
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 どこへ行ってもゲーム。まったくいやになりますなぁ。

 本当に超空腹状態だったもんで、食事が運ばれてくると3人が3人とも無言のままガツガツ
食べる食べる(笑)。美味しかった♡ ごちそうさまでした。

 それにしてもこの二日間は、めちゃくちゃハードなスケジュールだったので頭の中も混乱
の二日間でありました。
 一つ覚えると一つ落っこどす、という繰り返しでありまして。

 次回の診察は8/10の術前検診です。
 オッサンは来月が修学旅行、期末テストの流れなんで、あっという間に8月突入なんだろう
なぁ。心して生活しなくては!!!
 
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九子

はじめまして!
うちの三男も人のしない病気ばかりで長野から上京して2度手術を受けました。その時のこと思い出します。
あっ、五児の母と書いてありますが、私は出来すぎ母に育てられて何も出来ない母親で、出来すぎ母が孫の面倒まで私に代わってよく見てくれたので全くのダメ母です。誤解の無いように。(^^;;
by 九子 (2011-06-03 20:57) 

earlgrey

★九子さま

 こんばんは、はじめましてm(_ _)m。
 九子さんのことはダイナさんのブログを通じて存じ上げて
おりました(^-^)。こちらへもお立ち寄り下さりとても嬉しく
思います。ありがとうございます。
 五児の母、とのこと、毎日がきっとあっという間に過ぎるの
ではないでしょうか。いやいや、九子さま、ダメ母と言えば、
アタクシが世界一でございましょう(笑)。私はどちらかというと
子ども達に母性を育ててもらっている、という感じなのです。
しかし、なかなか母性を刺激されつつも充分な容量がなく発揮
しきれていないところが哀しいのですが…(;´∀`)。

 三男さんもご病気で上京され手術を受けられたとのこと、身内の
入院や手術は言葉に尽くせぬほど大変なものだということは身に
しみて理解できます。

 九子さまのブログ、とても興味深く拝見させていただいており
ます。ダイナさんのおかげで素敵なブログにご縁をいただきました。
 私の方は大変拙いブログではございますが、これからもどうぞ
宜しくお願いいたします。
by earlgrey (2011-06-03 22:01) 

九子

コメントと言うか、追伸ということで・・。( ^-^)

子どもはもう一番下が成人しましたので、忙しいとこはすっかり通り過ぎました。忙しい時は健康だった両親が面倒見てくれて全然苦労をして無いので・・。(^^;;

ひとつだけ先輩面して言わせて頂ければ、子育ては、都会に居たら大学出るまでかもしれませんが、田舎に居ると18歳までです。本当にあっという間でした。
いくら悔やんでも後の祭り。

どうか今を楽しんでね。そんな余裕ないのはわかってるけど・・。(^^;;
by 九子 (2011-06-03 23:08) 

earlgrey

★九子さま

 ご返信が大変遅くなりごめんなさい!!
 追伸をありがとうございます。
 
 >一番下が成人
 そうでしたか!もう皆さん立派な社会人なのですね。
 私も子育ては母にいつもいつも助けてもらってここまできていて、
本当に頭が上がりません(;´∀`)。

 九子さんのメッセージ、とても嬉しく思います。
 私も愚息が今14歳ですが、きっとこれから二十歳になるぐらいまで
はあっという間に過ぎることでしょう。もう「今」は二度と戻ってこな
いので、その「今」を楽しんでいきたいと思います(*゚‐゚)。
 子ども達がだんだん成長してくると今度は「仲間」みたいな気がして
くるんですね。人生の仲間…様々なことを語り合って共に歩みたいと思
っています。九子さん、ありがとうございます。

by earlgrey (2011-06-05 23:10) 

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