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東北地方太平洋沖地震。 [地震や原発のこと。]


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※地震直後の空。さっきまでとても良い天気だったのに…。


 今日はオッサンが試験休みで「春の洋服ほしいなぁ〜」と言うので、昼過ぎから二人で
新百合ヶ丘に出かけた。

 天気が良くてそれほど風も強くなく、心地良いショッピング日和のように思えた。
 


 現地につくとすぐに
 「ねぇ、オレ腹減った。先メシにしようよ」
 と言うので、イトーヨーカ堂の中にあるオッサンの大好きなハーベスト(自然食バイキン
グ)へ。

 …昨日の記事、暗かったし今日のブログネタはこれでいこう…などとこんな画像を撮影。


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★またぁ…オッサンはこんなに食べおって〜


 というブログにしようと思っていた…

 
 ハーベストでゆっくりランチを楽しんで、「さて、服をゲットしにいざ出陣じゃ」とお会計
のところで財布に手をやった直後、ユラユラと揺れていることに気づいた。
 「あれ?めまいかな…」
 「ゲッ、貧血?」

 と思っていたらレジの店員さんが「あれっ。地震だわ」という。
 「そうですよね?あ、地震だったんだ」と私。
 そうこうしているうちにも店内はまるで船上のように揺れている。

 お店の人がお釣りと共に「どうかお気を付けて!」と声をかけて下さったがその声がなぜ
か何度も何度もリフレインしていた。

 お店の外へ出たところで揺れが大きくなってくる。
 咄嗟にオッサンに「このベンチに座っていよう!歩き回らない方がいいっ!」と声をかけ
ベンチにかけた。

 その直後である。
 まるでこれまで経験したことのないようなものすごい横揺れ。
 考えられないほどのものすごい揺れだった。
 
 それがとても長い長い揺れで、あまりの恐ろしさにオッサンにしがみついた。
 「もう生きて帰れないかもしれない」
 本気でそう思った瞬間。
 頭では地震だと分かっているのだが、信じられないほどの暴力的な揺れ。
 しまいにはどこかに放り出されてしまいそう。

 これ以上揺れが大きくなったりしたら建物が倒壊するだろう。
 店内のペンダント照明が右に左に大きく揺れている。
 多くの客もみんな騒然としている。
 揺れはいっこうに収まらない。
 いつ建物が倒壊するだろう…
 そうしたらもう終わりだ。
※生まれてこのかた、経験したことのないものすごい揺れだった。私たちが体感した感じで
は震度5強〜6はあったように思う。
 
 2〜3分…経った頃だろうか、少し…ほんの少しだけど揺れが収まってきた。
 
 イトーヨーカ堂の責任者の方々数名が客の誘導をしにかけてきてくださった。
 同時に店内放送が入った。
「この建物は耐震建物です。この地震で倒壊する恐れはありません。どうか安心していただ
き落ち着いて行動してください!!」
 
 揺れが何とか収まり誘導に従って(イトーヨーカ堂の誘導、スピーディ且つ立派でした。
感謝しています)非常階段から店外へ。
 その間にも大きな余震が立て続けに襲ってくる。
 怖くて怖くてオッサンの腕にしがみついたままだった。

 ごった返す非常階段を我先にと歩く人々。
 中には携帯を持ったまま泣いている女性もいた。
 私自身も心底怖くて泣きそうだった。
 
 オッサンはそんな私のことをかばってくれたのか、極力明るく冷静に話しかけてくれた。
 自分の息子がこんなに頼もしいとは思わなかった。
※「本当は恐くて気分悪かったよ」とは本人の後日談。

 今日はバァバ(私の母)が風邪をひいて家で横になっていたことを思い出した。
 何度も何度も電話してみるけれど「しばらくおまちください」のメッセージばかり。
 携帯なんて何の役にも立ちやしない。

 プッコもまだ学校だ…
 逆に学校なんだから先生方もいるし心配ない…とは思いながらも横浜という土地柄、津波
が心配でたまらない。

 連絡をとりたい…

 でも公衆電話は長蛇の列、携帯はただのガラクタと化した今、何もできない。
 手も足もガクガクと震えた。

 電車も止まった。
 新百合ヶ丘の駅前は黒山のひとだかり。
 運転はすでに休止されている。
 
 タクシー乗り場は軽く見ても100メートル以上の列が既にできていた。

 バスも新百合から自宅方面への直通はない。
 
 オッサンが「かあすけ、歩こう。歩いて隣の駅までいこう。そうすればバスがあるから」
 冷静ならすぐに思いつくルートがパニックを起こしていて支離滅裂になっていたが、的確
なアドバイスをくれたおかげで気持ちがシャキッとした。
 隣の駅まではかなりあるけど、自宅まで歩くことを考えれば何とか頑張ろう…と二人で
歩き出す。

 さっきまで雲一つないような天気だったのに地震の直後、サーッと雨が降り出した。
 空を見上げると低空に威圧感に満ちた真っ黒い雲が覆い尽くし、まるで映画で見た原爆
の空のような恐ろしい色。

 遠くは晴れているのに、そこだけが真っ黒でまるで地獄絵図みたいだった。
 
 隣の駅まで歩く道すがら、何回自宅へ電話を試みたことだろう。
 数百回…。
 その間にも余震がくる。
 街路樹がまるで波のようにうねっている。
 
 かかってくれ!
 電話つながって!

 隣の駅につくほんの少し手前で奇跡のように電話がつながる。
 コール4回ほどで母が出た。
 「圭子?!(私の名前)大丈夫だった!」
 涙声の母。

 「大丈夫よ!母さんも大丈夫だった?」
 「うん、ずいぶん物が落ちたけど私は無事だから!」
 「良かった。今もう電車とか全てだめだから二人で歩いて隣の駅まで歩いてる。そこから
バスに乗るから」

 母が無事で良かった…
 胸をなで下ろす。

 一方カズさんからもメールが届いて無事を確認できた。
 プッコさんも学校から無事帰宅。
 みんな、無事で良かった…本当に良かった。

 20分ほど歩いて隣駅に到着。
 1時間に1本しか運行のないバスだったが、幸運なことに丁度発車時間に間に合い転げる
ようにして乗車。

 今日ほどバスがありがたかったことはない。
 「これでうちに帰れる」
 私たちだけの貸し切り状態のバスの中で二人で腑抜けのように座り込んだ。

 少し落ち着き、自宅に近くなった頃に車窓から空を撮影。


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 ※こんな空見たことない…と思うほど不気味な空。

 
 比較的、離れた場所に出かけていたが、バスを使うことによってすぐに自宅にたどりつく
ことができた。
 小田急バスさん、ありがとう。
 
 帰宅してからもずっと余震が続いている。
 自室をのぞくと物が落ちて散乱していた。
 テレビをつけて初めて知ったが、宮城県では震度7だったのだ。
 
 これまで大きな地震を知らずに生きてきた。
 今日ほどの恐怖を感じると、以前起きた阪神大震災にあわれた被災者の方々の恐ろしさが
身にしみる。
 自然災害はどうにもならない。
 それだけにどうしようもなく恐ろしい。
 身をもって知った。

 携帯なんて何の役にもたちやしない。
 i-コンシェルだって一切、地震速報も入らなかった。
 別に地震を予測しろ、と言っているのではない。
 せめて地震後であってもかまわないから状況を正確に教えてほしかった。
 
 情報がないことが何よりも恐ろしかった。
 
 原発は大丈夫だろうか。
 火災は大丈夫だろうか。
 津波は大丈夫だろうか。

 カズさんも無事は分かりながらもルート配送途中、大渋滞で足止めをくらって、未だ社に
戻れていない。
 よしんば戻れたとしても交通がメタメタで帰宅できない。
 不安ばかり募る。

 でもこのブログ、書いているうち少し落ち着いてきました。
 何とかもう大きな余震がきませんように。
 祈るような気持ち。




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コメント 10

Aug

earlgreyさん!!!
心配したよ~!!!!!あたしのblogでも呼びかけてみたけど
音沙汰無いから、来てみたら凄い揺れだったのね。

スマトラと同じレベルだから凄い揺れだよね。怖かったやろ??
それにしてもDangerous君がなんて頼もしい男子なんだ!!
それでこそMJファン!!
皆様がご無事で一安心しました。。(;へ:)

亡くなられた方が、続々と増えてますね。。
ご冥福をお祈り致します。
by Aug (2011-03-11 22:21) 

しばふ

こんにちは。
こちら北海道札幌も久しく強い地震に見舞われました。我々の中学校では全校生徒が体育館で卒業式の式練習をしていたところでした。ご無事で何よりです。
by しばふ (2011-03-11 22:25) 

earlgrey

Augちゃま〜!ご心配いただいてありがとう!
ごめんなさいっ、帰宅してからもずっと余震が続いていてAugちゃまの
ブログを確認できずにいたの…

 揺れがものすごくて本当に一時期は「覚悟」しました。
 でもまだ神奈川地方は被害的には浅いほうだと思うんです。

 東北地方の方々…津波にのみ込まれる街を見ていたら恐ろしくて切な
くて「自然の力のものすごさ」をイヤと言うほど見せつけられました。

 うんうん、本当にデンジャには助けられました。
 良い息子を持って本当に幸せです。

 被害者が増え続けています…
 でも、余震がもうどうかひどくならず、少しずつでも収まるように、と
祈るばかりです。
 Augちゃま、本当にありがとう!
by earlgrey (2011-03-11 22:42) 

earlgrey

しばふさん

 メッセージをいただきありがとうございます!
 しばふさんもご無事で何よりでした。

 北海道もかなり強い揺れでしたね。
 地震の揺れ分布を見てかなり広範囲にわたっていたので
たくさんの地域で災害に見舞われたことと思います。

 卒業式の練習をされていたとのこと…
 皆さん、さぞや驚かれたことでしょう…

 これ以上被害が大きくならないこと、余震が収まるよう
に祈るばかりです。
by earlgrey (2011-03-11 22:46) 

ダイナ

大丈夫なようでよかったです。
死者が増え続けているようで(;>_<;)
ほんとに地震って、予告なくくるのでこわいですね。
私はまだ生かされてるようです。
by ダイナ (2011-03-12 01:41) 

がっちゃん

みなさんご無事で本当に良かった!!(T_T)
とても怖い思いをされたのですね・・
まだまだ余震が続いてるようですが・・どうぞ気を付けて下さいね(>_<)
by がっちゃん (2011-03-12 05:41) 

yone

earlgrey さん

ご無事でなによりです。
余震もまだ続いていて、津波の心配もありまだまだ不安が続きますね。
本当に早く落ち着いてくれることを祈るばかりです。
by yone (2011-03-12 10:40) 

earlgrey

ダイナさん

 ご無事で何よりでした!
 テレビをずっとつけていますが、原発の問題や津波、二次災害が
拡大している様子に目を覆いたくなります。
 地震は「日常」をすべて奪い去ってしまいますね…。
 私も生かされています。
 感謝しつつ、今自分に何ができるか考えなくてはと思っています。
by earlgrey (2011-03-12 11:48) 

earlgrey

yoneさん

 メッセージをありがとうございます!
 yoneさんのお住まいの北海道もかなり揺れたのではないでしょうか?
 本当に突然の出来事で、それを受け止めきれない自分があります。

 余震、火災、津波等々が早く落ち着いてほしいと祈るような気持ちで
す。
 ご心配いただいたこと、本当に嬉しく思っています。
 ありがとうございました。
by earlgrey (2011-03-12 11:51) 

earlgrey

がっちゃんさん

 いつもご心配いただいて、本当にありがとうございます!
 正直、怖かったです〜。
 でもまだここ横浜地方は比較的平穏な朝を迎え、生活が営めるので
ありがたいことだと思っていますが、東北地方の被害拡大が…。
 
 災害は避けようがないのですが、その時をどう乗り切ってどう行動
をするか、ということを自分で心づもりしておかないといけないんだ
と痛感しました。
 
 がっちゃんさんのお言葉にいつも励まされています!
 ありがとうございます。
by earlgrey (2011-03-12 11:55) 

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