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ゴマちゃんの日。 [子ども・家族のこと。]



 今日はゴマちゃんの日。
 すなわち、現在の愛称「ビーちゃん」の誕生日であります。
 御年なんと…!19歳になりました。



 
 いやぁ、早いものですね(#^_^#)。
 あっという間。あっという間。
 
 表題の「ゴマちゃん」とは。
 
 彼は小さい頃、ゴマちゃんというあだ名だったんです。
 ほんとにそっくりだったの!(笑)
 今からでは想像できないけれど、本当に可愛かったんですよ。
 俗に言う「目に入れても痛くない」ほど。


 あれから19年の歳月が流れましたが、私の心の中ではあの日のことが今でも鮮明に蘇るほどよく
憶えています。

 思い返せば…(っておい、語る気まんまんかい笑)

 あの日、19年前の今日、夜中3時頃に産気づき、まだ夜も明けぬ国道246号をカズさんがクルマを
飛ばしてくれて産院へ向かったんですよね。その時の車窓から眺めた白々とした都会が目覚める前の
風景もまるで写真を眺めるように思い出すことができます。

 産院に到着し内診を済ませた後の、忘れもしない先生から言われた一言。
 「まーだまだ、産まれないねぇ。初産だしねぇ、多分夜になると思うよ〜」
 その先生の見立ては見事に大ハズレ、朝の10時過ぎに産まれちまいましたとさ(笑)。

 産院の助産婦さんからは「まるでジェットスライダーみたいに産まれちゃったわね」

 
 生まれたてのゴマちゃんを胸に抱いた時のあったかさ、柔らかさ、あんな幸せな気持ちったらなか
った。
 
 「赤ちゃんね、口唇口蓋裂だよ」
 「でもね、何も心配いらない。綺麗に治してくれるとびきりの先生を紹介するからね」

 とおっしゃってくださった先生の温かい眼差し。

 あの言葉があったから私は本当に何も心配することなく進めた気がします。


 でもねぇ、大変だったんですよ、今思えば。
 まず授乳がね。
 口唇裂故の亀裂から空気が漏れるため、おっぱいを吸うことがとても難しい。
 私も初産ということもあって、なかなかうまく授乳ができず、またお乳の出もよくなくて。
 それで人工栄養半分(粉ミルク)にしたのですが、そのほ乳瓶に付ける乳首も一般のモノではだめ
だった。
 助産院の皆さんが試行錯誤して様々なタイプのものを入手し、そして試してくださったこと、今でも
感謝しています。

 でもね。
 鼻の下の切れたゴマちゃんだったけど、私はヤツが可愛くて可愛くてもうどうしようもなかった。
 自分にこんなに母性ってあったんだ〜と驚くほど、愛しくて。

 お産翌日、朝日の燦々と入る入院室の窓辺でゴマちゃんを片手に抱き、「絶対に綺麗に治してやるん
だから。絶対に幸せにしてやるからね」と誓ったあの瞬間も私にとっては宝です。

 
 生後3ヶ月で1回目の手術、1年目に2回目、5歳で3回目、中1で4回目、高1で5回目、と、ヤツは
これまでに5度の大波を乗り切ってきました。
 
 あいつはすごいっす。
 一言も愚痴を漏らしたことがない。
 
 正直、いつ言われるかと思ってました。
 「なんでオレをこんな風に産んだんだよ?」って。

 でも彼は一切その類の恨み言を言ったことはありません。
 
 病院通いも大変でした。
 それでもいつも前向きに淡々と受け止めてくれていたように思います。


 ゴマちゃんが小さかった頃ね。こんな話を耳にしたことがあるんです。

 「口唇口蓋裂の人は、そうでない人に比べて口の広がり方も少し狭くなってしまうし、動きも制約
がかかるんです。今、突然、私達が口唇口蓋裂の人たちの口になったとしたら恐らくものすごい苦痛
に感じることでしょう」と。

 そのことを先生から話されたとき、ゴマちゃんが可哀想で、そして愛しくて、涙が止まりませんで
した。そしてたった一人の息子にそんな思いをどうしてさせてしまったんだろう、なんでうちの子が
そうならなければならなかったんだろう…!と何度自分を責めたことか。
 
 
 でも彼はそんな私の思いを知ってか知らずか、いつでもまっすぐで、そしてまったく愚痴をこぼし
ませんでした。
 つらい治療も、痛い治療も、面倒な治療も、すべてすべて彼は乗り越えてくれました。


 そして今、彼は。
 10代最後の年齢になったわけです。
 すね毛もボーボー、ヒゲも生えて、何より男臭くなって。
 でもあたしはね、そのすべて、どれもが愛しいよ。
 だって、それはアンタが立派に成長してくれたって証だもんね。

 あの日、片手で抱いたゴマちゃんは、今、立派な青年になって、幼い頃の可愛さとはまた違った
人生の同志、という仲間でいてくれています。

 大変な道のりだったけれど。
 元気に、そしてひたむきに、まっすぐに育ってくれてほんとにありがとう。
 
 なかなか本人に面と向かって言いにくいから、ブログにぶちまけちゃった(笑)。
 

 ☆母子手帳の記録
 妊娠期間:妊娠38週
 娩出日時:平成8年11月17日 午前10時50分
 分娩の経過:頭位 自然分娩
 分娩所要時間:1時間8分
 性別:男
 体重:2676グラム 身長:47.2㎝ 胸囲30.8㎝ 頭囲:31.8㎝
 ※改めて見るとこんなちっちゃかったんだな〜。おどろきだな〜。

 
 ビーちゃん、私たちの元に来てくれてありがとうな。
 そして、これからもよろしくっ!
 ビーちゃんにいっぱいの幸あれ。


hisgoma2.jpg
 これ、本人見たら間違いなく激オコだろうな(笑)。でもちっさくて可愛かったな〜。

goma3.jpg
 生後6ヶ月頃。

hisgoma7.jpg
 同じく生後6ヶ月頃。グッとハナマルのぬいぐるみを持って。


 〜からの〜

 
 IMG_2256.jpg
 はい(笑)。本日もお勉強なり〜〜〜〜( ̄ー ̄)ニヤリ



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