口唇口蓋裂・修正手術の記録<8/25術後2日目> [口唇口蓋裂のこと。]
<注:8月22日から一週間の手術入院の模様を記録しています。
口唇口蓋裂関連記事になりますので、興味のない方は読み飛ばして下さい>
●術後2日目<8/25>
▲13:40 病院到着
どんな様子かなぁ〜とカーテンをそっと開いてベッドを見ると昨日とは打って変わって元気
な様子のオッサン。
「昨日はよく眠れたんだよ〜。夜は11時ぐらいに寝て今朝なんて8:30まで寝ちった!」
良かったね。眠れることはいいこった!
朝、よく寝ていたのだろう、オッサンが目を冷ますと目の前のテーブルに既に朝食が
置かれていたとのこと(笑)。
オッサンの話によるとお昼前、O先生が再度いらしてくれた、とのこと。
ううぅ、またしてもお目にかかることできず…。
O先生からは「何か要望があれば」と声をかけて下さったらしく「月曜日に退院したい
です」とオッサンが言うと抜糸すれば退院OKなので、恐らく大丈夫との返事であったとの
こと。先が見えてきた。
しかしながら手術を終え、一番つらいところを過ぎてしまうと病院生活はあまりにも暇な
もの(涙)。点滴も朝晩の抗生剤のみとなったので昼間はチューブを丸めて腕にくっつけて
いるので行動に制限もない。だから自由に動き回れる。
だからこそ立ちはだかるこの壁(笑)。
毎回、これは本当に大きな課題なのだ。「どう暇をつぶすか」
※手術部位からの出血も少なくなった。しかしながら鼻水酷し。ガーゼを詰めているため、
鼻をかむこともできず、ティッシュで少し拭うくらいしかできないため結構大変。
▲14:00 レストラン&図書館へレッツ豪徳寺(古)。
オッサンは上にあるレストランへ行きたいと言う。
図書館も同じ階にあるので、よっしゃ行ってみますか、ということでナースステーション
に寄って「上の図書館に行ってきます」と声をかけエレベータに乗る。
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何度か書いているのだが、この昭和医大入院棟最上階にある「レストラン昭和」は私たち
のイチオシ!眺望も素晴らしいし、お料理も美味しい♡←帝国ホテルグループなんざんす。
ちょいとお値段が高いのが難点だが…。
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お店に入って行くと「いらっしゃいませ!」と人柄の良さそうな店長さん(だと思う)。
急いで駆け寄ってきたので何事か?と思っていると小声で「すみません、次回から上にガ
ウンか何かを羽織っていただいて…」
そうだった!レストランは患者も利用できるんだけど、病衣のままではNGなのだった!
がびーーーーん。オッサンと二人で凍ってしまった。
「今日はかまいませんので」と目立たない端の座席へ案内してくれた店長さん。
イヤな顔もせず、本当にありがたいことだった。
見ているわけもないと思うのですが…
店長さん、スマートで温かなご配慮、本当にありがとうございました。
それでも気を取り直し、オッサンはバニラアイスクリームとジュース、私は温製りんごの
クレープをいただいた。うーん、甘露甘露♡
窓の外に流れる、今にもつかめそうなほどの雲をずっと二人で眺めながら様々な話をした。
こんな風に書くと「オッサンってマザコンなの?」なんて思われてしまうかも知れない。
ただでなくともブログにもオッサンの話題多いし(汗)。
ただ、これはオッサンの名誉のためにも書いておきたいのだが、私も彼もお互いに「友達」
のような感覚なのだ。友達とつるんでくだらないことをやっている、これが私達の図式だ(笑)。
もちろん、親しき仲にも礼儀あり、親子だから時には親としての目線から言わなくてはなら
ないこともある。
けど、普段はダチ。
あたしの精神年齢が低いのか、彼が高いのか?
ま、なんでもいいか。
美味しいデザートをいただいて、店長さんに先ほどの不作法をお詫びし、レストランを後に。
すぐ目の前にある図書館に立ち寄る。
小さいながらも雰囲気の良い図書室で、書籍はその殆どが健康に関するものばかりだが、傍ら
に目をやるとインターネットに接続可能なPCも数台置かれてある。
書籍を眺めていたら「口唇口蓋裂の手引き(昭和大学形成外科編集)」の第3刷があるじゃな
いの。オッサンがまだ赤ん坊だった頃に入手した時はまだ第1刷だったなぁ。
どんな改訂がなされているのだろう?と興味津々で早速、図書室会員登録をさせていただき
病室に持って帰った(17F図書室会員になると一人3冊まで、一週間の貸し出しを受けられます)。
あ、オッサンは活字アレルギー男なのでまったく本には興味なし!
私が本をあれこれ見ている間、図書室の窓から見える富士山や、病室とは違う風景に見入って
いた。しかし、まあ17Fからの眺望は本当に素晴らしい。
▲17:00 シャワータイム
首から下限定でシャワー許可。手術後の発熱や何かで体がベトベトだったオッサン。嬉しそう
にシャワールームへ。
しかし、如何せんお風呂の中がかなり古くなりつつあり、見た目に汚いらしく「どうも俺は
あの風呂を見ると刑務所の風呂を思い出してしまうんだなぁ」ってあんた、刑務所入った経験が
あるんかい?(笑)。
体はサッパリするも、年頃で血気盛んな男の子だもんで、如何せん頭もベトベトで気になって
仕方がないらしいが、看護師さんによると「明日、洗髪のお手伝いをします」とのことで助かる。
▲17:30 抗生剤点滴
小さな小さな点滴バッグ。30分で終わるため、夕食の前に済ませた方が良かろうと看護師さん
が気を利かせて下さった。30分の小さい点滴なので天井からのつり下げ式固定点滴。
この時、同じく看護師さんから「点滴は明日26日の夕方で終わりです。その後は飲み薬になり
ますね〜」とのこと。点滴が終わるとまたまたホッとできる。
オッサンはこの看護師さん(とてもキレイな人だった)が嬉しかったらしく、珍しく「あの
ナースさん、可愛い♡」だって。さすがカズさんのDNAを継いでるね(笑)。血は争えませんなぁ。
▲18:00 夕食
選択メニューだったので大好きなカレーを選択したものの、なんと「野菜ゴロゴロカレー」で
ガックリのオッサン(野菜が本当に食べられないんですわ)。
それでもやっぱり空腹に耐えられず、術後としては初めてぐらいの勢いで殆ど完食。
今回お隣のベッドも高校生のお兄さんだったのだが、やはりお兄さんも好き嫌いが多かったらし
く、検温にまわってきた看護師さんに夕食の食べ具合を聞かれて「あまり好きなもんがなくって」
と漏らしていた。確かに若い子向けのメニューでは決してないのよねぇ。病院食なのだから仕方が
ないんだろうけれど…。
お兄さんは恐らくこっそり病院を抜け出してコンビニ弁当を買って来るらしく、いつも真夜中に
食べてるよ〜とオッサンが言っていた(笑)。
食べ盛りだもん、夜中になるとお腹減るよね。
食後は部屋が暑いのでプレイルームにて時間をつぶす。
プレイルームに座っていると、小さい子達がお母さんにだっこされて散歩している風景によく
出会う。同じ口唇口蓋裂と思しき赤ちゃんはみんな腕に抑制筒をつけている(術創を引っ張ったり
掻いたりしないように腕を固定する筒をはめるのです)。オッサンも赤ちゃんの頃同じだったこと
を思い出して懐かしくなる。ギャアギャア泣いてばかりで夜中も抱っこして回廊を散歩したな〜、
とか、歩き出して間もない時は歩けることが嬉しかったオッサン、一日中抑制筒のついたウミガメの
赤ちゃんみたいな格好をして回廊をニコニコして歩いてたなぁ〜とか。
【懐かしの写真館(笑)↑は生後3ヶ月で初めての口唇術を受けた時のもの】
【懐かしの写真館その2 ↑は5歳時の骨移植時】
就学前までは親が付き添いで補助ベッドを借りられるのだが、どう転んでもあまりに小さいベッド
なので母親もみんな疲れがひどくなる。子どもは順応力もすごいし活力もすごいからすぐに病院生活
にも慣れてニコニコしているけれど、親の方は逆に消耗していくわけで(汗)。みんなどのお母さん
も例外なく目の下にクマをつくって顔色も悪くなってしまう。
そんなわけで、赤ちゃんを抱いたお母さんを見かけるといつも心の中で「がんばって!」と言って
しまう自分がいる。
ちなみにお母さんが泊まり込む場合には病院が提携している布団屋さんからお布団一式をレンタル
します。そんなに高くなかったと記憶しているけど…。
廊下の角に布団屋さんのノートが紐でかけられているので、そこに入院期間などを記入すればどこ
からともなくそれをチェックした布団屋さん(笑)が、集金に来てくれる、という仕組みです。
▲20:00 面会時間終了
よく眠れ、鼻に詰まったガーゼにもだいぶ慣れ、傷の痛みもそれほどではなくなってこの日は
だいぶいつものオッサンに戻ってきている。
抗生剤の影響で少しお腹が緩めらしいが、これも毎回のこと。
本人もそれほど気にしていないので様子を見ることとした。
帰り際もエレベーター前まで送ってくれるようになって安心して病院を後にできるようになった。
昔はよくここで泣かれたな〜、こっちもつられて泣いてたな〜なんて思い出してしまう。
2011-09-09 13:45
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