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働くオッサン。 [子ども・家族のこと。]


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 今年は夏が長く感じる…と思っていたが、8月に入ると夜ともなれば日によっては肌寒いぐらいの風が吹くようになってきた。確実に秋の足音が近づいているのだろう。私は夏が好きなので、秋が近づいてくると何とはなしに寂しい気持ちになってしまう。


 現在、私の仕事は学生が夏期休暇中の特掃(床にワックスをかけたり、日頃できない箇所のクリーンナップ)期間に入っている。
 夏はそうでなくとも暑くて作業は捗らないが、ワックスともなると到底一人ではどうにもならず、夏休み中に全ての作業を終わらせることは不可能に近い。


 従って今年からオッサンにボランティア参加で作業を手伝ってもらうことになった。


 以前のブログにも書いたことがあったと思うが、現在の仕事は元々私の兄がビルのメンテナンスプロデュースの仕事を請け負っている都合上、ある時急に兄の管理している専門学校作業で人手に急を要したたため、私に声がかかり専門学校のクリーンナップを引き受けている、というものである。それまでは主にPCのインストラクター、タイピング関連のオフィスワークしか経験のなかった私には基本的に肉体労働のため最初はきつくてきつくて仕方がなかったが、それでももう3年目。我ながらよくやっている、とそう思う。


 しかしながら現在のところ、一人で気楽に仕事ができること、兄が学校との間に入ってくれて仕事の調節をしてくれるので子持ちおばさん(アタクシね)でも比較的働きやすいこともあってここまでこれたのだと思う。
 こんな背景があるからこそ、子どもを職場に入れることもそれほど難しいことではなく、もちろん学校の先生方にもその旨了承をもらった。もちろんまだ仕事のできる年齢に達していないので、報酬はゼロ。でも、ヤツの仕事の案配を見て私が納得できるようであれば日給を少しばかり渡してやろうと考えている。


 昨日も一緒に渋谷に出向き作業。これで3回目。
 指定の作業着を着て、二手に分かれワックスの前準備である廊下のモップ掛け。


 途中、アタクシが42年間生きてきた中で見たこともないほどのでかいゴキブリとの遭遇(学校というのはゴキブリの巣窟なのですわ)、というハプニングが起こるも、オッサンにSOSを出して何とか処理してもらう。おおお、あのゴキブリ、どうひいき目に見ても7センチは固かった。
 ひぃ〜恐ろしい。これだけでも相当オッサンが一緒にいてくれて良かったと思うのだよ。一人だったらやばかった。


 3回目を終えての感想。
 オッサンは思った以上に頑張っている。最初は「どうかな」と思っていたけどやはり制服を着て、更には私が額に汗しながら仕事をしている姿を見て「おお。汗水を流しながら必死に働くなんと素晴らしい母ちゃんだろう!」と思ったに違いない(ホントかよ?)。いや、冗談はともかく、それでもオッサンは思った以上に働いてくれている。
 

 食育、という言葉があるが、これはまさしく「職育」だ。
 食べることは人間の基本。生きていく上でそれは誰しもが認めるところ。でも一方、働くということも人間の基本ではないだろうか。

 職を持つことは即ち「人格」を持つことだと私は思うからだ。

 今回はたまたま一人でできない仕事をオッサンに手伝ってもらうことになったのだが、できるだけ早い時期から「働く」ことの大変さ、大切さ、を身につけていってくれたらと祈るような気持ちだ。
 

 夏休みも中盤を超えようとしているが、あと数回こうしてオッサンに一緒に手伝ってもらう予定になっている。
 彼自身がその中から「何か」を見つけてくれるといいと思う。


 一方、昭和大学病院のボランティアも本日で2回目。
 彼の配属は小児病棟のちっちゃな患者さんの話し相手や遊び相手。
 1回のボランティア活動に3時間。


 1回目の感想は「正直、つまらんかった」とのこと。
 幼い子ども相手にどういうことをしてやれば楽しんでくれるのか、というコツがいまいちつかめなかったのだろう。
 それでも一つ、こんなエピソードがあった。


 少し前に100円ショップに出かけた折、オッサンは何やらでかいサイズのトランプを買っていた(本当にでかいトランプ。縦が10センチほどもありそうな)。
 「何それ?うちにいっぱいトランプあるじゃん」
 と私が口を尖らせると、オッサンは、
 「これね。次のボランティアの時に持っていこうと思ってさ。こういう大きなトランプ、子ども達好きだから」
 という。


 私は何だか嬉しくて、感動して、言葉が出なくなってしまった。
 いやだ、いやだ、と言っていたボランティア活動で、私から見ていてもあまりやる気がないように思っていたのだが、あに図らんや、彼は自分の中できちんと次回のボランティア活動のことを考えていた。それが何より嬉しかった。


 オッサンはトランプで手品ができるので、今日もきっとあの大きなトランプを手に小さな子ども達に向けそれを披露することだろう。
 

 はてさて。
 これでジェラシーを燃やすのがプッコさん(笑)。
 「いいなぁ〜にいすけ。私も働きたい。どうして私は駄目なの?」
 と毎日拗ねている。
 いやいや、それはすごく分かるんだけど、まだ小学生じゃどうにも…(^0^;)。年端もいかない子どもを働かせれば周囲から見たらそれこど虐待になってしまう。もちろん、中学になったらボランティアも職場の手伝いもしてもらうからね♪
 それまではその情熱を「自由研究」に傾けようね、プッコ(^0^)♪。


 毎日、子ども達に色々な発見をし、笑い転げたり腹を立てたりしながら楽しくて慌ただしい夏が過ぎていく。

 
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※仕事に入る前の腹ごしらえ。すき家の牛丼大盛りを頬張るオッサンである。オッサンはタマネギが大の苦手なので、牛丼のタマネギを全て横の蓋の上に乗っけてあるところが笑える。

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コメント 4

しばふ

こんにちは。
ご苦労様です。
たまねぎおいしいのに~~(笑)
牛丼にたまねぎ大盛りがあってほしいですー(笑)(笑)
by しばふ (2010-08-11 21:53) 

バロックが好き

こんにちは♪
ご訪問&ナイス
どうもありがとうございました。
Gは、いやですね。
「オッサン」君がいて良かったですね。

100円ショップでの出来事嬉しい事ですね。
by バロックが好き (2010-08-15 14:34) 

earlgrey

しばふさん

 こちらへもコメントありがとうございますm(_ _)m。
 
 「たまねぎ」ね…
 これ確実に両親のDNAだと思う訳なんですよ。
 
 お恥ずかしいながら、私も夫もネギ類がNGなのです。
 ただ、私の方は年齢を重ねてきたこともあってか、ネギはワケギであれば、
そしてタマネギは煮込んであれば、ずいぶんと食べられるようになりました。

 しかし、オッサンは大の大の大のタマネギ嫌いです。
 というか、野菜全般だめです。
 こんなんでこの世の中どう渡っていけるのか?!と甚だ不安ではあるので
すが…。

 しばふさんはタマネギ大丈夫なんだ!すごいすごい!
 私ね、幼い頃からネギ類を食べられる人、本当に尊敬してました。
 
 牛丼なんていっつも「ネギ抜き」で頼む我が家だから、「ネギ大盛り」な
んて夢のまた夢(という例えは変か…)だわ…。

 情けない…とほほ。

※こちらのコメントのご返信も大変遅くなってしまってごめんなさい!
by earlgrey (2011-03-08 18:48) 

earlgrey

バロックが好きさま

 こんにちは!
 昨年、コメントを寄せていただきながら、私の確認ミスから多くの方々のコメント
を見落としてしまい、結果的にご返信がこのように遅くなりましたご無礼を深くお詫
び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。
 
 ブログ音痴も甚だしく、今回このような失礼をしてしまいましたが今後はそういう
ことのないよう心がけて参りたいと思っております。

 バロックが好きさま のブログを拝見するとかわいい猫ちゃんがいっぱい!
 うちにも猫(メインクーンです)がおりますので、これからもお邪魔させてくださ
い。
 
 この度は誠に申し訳ございませんでした。そしてご来訪とコメントをありがとうご
ざいました。
by earlgrey (2011-03-08 18:59) 

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