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コンクリート地下神殿。 [雑記やら、愚痴やら、備忘録等々。]


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 タイムラグができてしまったのだが…。
 先週、埼玉は南桜井にある「首都圏外郭放水路」を訪ねた。


 近頃、ちょっとした話題になっているこの地下放水路。少し前になるが皇太子も訪れた場所である。
 以前から「見たい」と思っていたものの、少し遠いことや予約が必要であることからなかなか実現せずにいた。
 それでも先月、ようやっと放水路のサイトから予約を入れ待ちに待ったこの日。
 
 オッサンと二人で約3時間をかけて現地へ到着した。
 横浜からはかなり距離があるものの、田園都市線→東京メトロ半蔵門線→東武線というルートは1本で乗り入れなので、まあ座ってさえいれば春日部まで連れて行ってくれるのがありがたい。
 途中、押上付近(あれ?もっと先だったかな)でスカイツリーを車窓に楽しみつつ、春日部到着。
 春日部からは東部野田線に乗り換えて「南桜井駅」へ。
 うーん、ローカルな雰囲気。

 南桜井駅でタクシーに乗り換え(放水路のある龍Q館までは徒歩だと40分。因みにこの日は最高気温32度。到底歩けそうにない)いよいよ、龍Q館に到着!

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▲龍Q館

 午後3時からの回、見学者数は20名程度といったところか。
 ここを管轄する江戸川河川事務所の女性スタッフさんの案内で
 ●どういった理由で放水路を造ったのか
 ●どの程度の規模なのか
 ●どのように水を放水させるのか
 などを事細かくご説明いただき、いよいよ地下の神殿へ!

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▲龍Q館の周辺は見事な関東平野然としている。殆ど山がない。遠くにポツッと筑波山のみ確認することができた。

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▲この至極穏やかな景色の下に巨大な地下要塞があろうとは誰が想像できようか。

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▲龍Q館の横はグラウンドになっていて、その端っこに地下要塞入り口がさりげなーく建っている。ここから110段の階段を下りていくのである。
 車に例えるならば見てくれは1500cc位のごくフツーのカローラなんだけど、ボンネットを開けてみるとエンジンはレクサスぐらいのものすごいギャップ感。←言ってること理解いただけるだろうか? 要するにこのなにげない扉の下に巨大要塞があるというギャップ感をお伝えしたかった…(汗)。
 地下へ降りる際は階段で立ち止まることを禁止される。従って110段を一気に昇降できない人は見学することができない。もちろん階段からの撮影も安全上の理由から厳禁。

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▲110段の階段を降りていくうち、地下へ向かう途中からまるでクーラーが効いているかのようにものすごく涼しくなり、地下神殿が全貌を表す。オッサンと二人で超感動。そのスケールのでかさはとても言葉では言い尽くせない。

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▲大雨時、中川・倉松川・大落古利根川から自然越流してきた水はR16に添って造られた地下トンネルを通り、この神殿「調圧水槽」を経てジェットエンジンによって江戸川に放流する、というシステムになっているらしい。

 この巨大な地下に立ってその風景を見ているうち、「洪水時、ここにものすごい容量の水が押し寄せるのだ」と思うと空恐ろしくなるようだった。埼玉は平野であることも手伝って以前は水害が絶えなかったらしいが、この放水路が完成した後にはその被害の殆どが抑えられるようになったらしい。人知、技術の素晴らしさには頭の下がる思いである。

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▲調圧水槽を経た水はこの立坑からジェットエンジンで江戸川に放出されるのである(1秒間に25メートルプール1つ分の水をくみ上げるのだそうだ)。立坑は深さが約60メートルあって、スペースシャトルがスッポリと入ってしまうらしい。何にしてもスケールが巨大である。

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▲外気は32度にもなろうとしているのに、超圧水槽内は18度。湿気が高いのでモヤがかかっているのだが、それがまた神秘的。

 この無機質、芸術的でもある風景はそうそうあるものではなく、テレビ撮影などもよく使われるそうでウルトラマンコスモス、なんとか戦隊マジレンジャー(だっけかな?)等の撮影で当地が放映されたとのこと。他、龍Q館内には前原国土交通大臣や扇千景氏の直筆色紙、堤真一や黒木メイサのサインなど数多くの有名人の足跡が残されていた。

 コンクリート建造物大好きコンビのオッサンとアタクシ。
 もうこういう建造物を知るや、行かずにはいられない。
 そんな中でも今回の地下神殿は驚き、感動の連続だった。
 帰り道の長さを考えるとクラクラしそうだったが、また機会があったら訪れてみたいと思う。
 さあ、次はまたダム見学だーっ!

※「江戸川河川事務所・首都圏外郭放水路」
 http://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/project/g-cans/frame_index.html
 

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