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京都・華陽にて。 [子ども・家族のこと。]


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 京都第2弾。
 今回はプッコさんの「舞妓体験」を残しておこうと思う。


 京都へ行くことを決めてから、私の中には一つ「夢を叶えたい」ことがあった。
 それはプッコさんの本格的なお店での「舞妓変身」…。
 これは考えてみると究極の親のエゴかもしれない。否、もう完璧にエゴである。
 けど、「花嫁姿の娘を見たい親心」のような憧れに近い気持ちが私の中でふつふつと加速度的に盛り上がってしまい自分の衝動を抑えることができなかった。

 京都行きを目前にネットで数多ある中から色々な店を探すものの、どこの店が良いかわからない。

 いくつか候補をピックアップしてそのお店についての評判を探していくと、候補にしていた店の殆どが「観光客向けのそれなり舞妓変身」店であることがわかった。髪結い・着付け・撮影がセットで…という込み込み料金みたいなところが圧倒的な訳だが、そうしたお店の殆どはだいたいが客層を「大人」として想定しているし、子ども可の場合でも大人のかつらを使うため「頭でっかち」になってしまう等々。

 また舞妓さん特有の「だらりの帯」についても、「作り帯」ですませるところが大変多い。舞妓さんの本場京都を訪ねる訳だから、どうせなら作り帯ではない本格的な着付けを見てみたい、と思った。
 
 そんなことを踏まえて、ネットでの口コミを見ていくうちに「華陽」さんと出逢った。
 お店やスタッフさんの評判がすこぶるよく、着付けや髪結いにも定評がある。

 思い切って電話してみると、出発3日前になっての急な予約にも大変丁寧に優しく応じて下さった。
 プロによる写真撮影もオプションなので、「結い髪と着付けで勝負している」お店だと分かる。

 予算から言ってプロは頼めない。
 従って、頼りは自分のカメラだけとなる。

 髪結いも「全て自毛で本物の舞妓さんと同じように支度をします」との言葉。
※なので、ショートカットの女児は予約を受け付けていないそう。少なくともワンレングスで肩の下まで髪の毛が伸びていることが必要、とのことだった。プッコさんは肩下ギリギリセーフ。髪が短いと当たり前の話、日本髪が小さくなってしまうのだそう。

 いくつか連絡してみた舞妓変身のお店の中では群を抜いて丁寧で、そしてきめ細かい対応。
 電話のやりとりだけで、信頼に値する証がいくつも分かり安心して予約をお願いする。

 ワクワクしながら迎えた当日。
 
 午後3時にお店到着。
 お店は、風情溢れるしっとりとした京のたたずまい。
 「侘・寂」という言葉があまりにも当てはまるような、決して派手さのない、ひっそりとした「知る人ぞ知る」お店の雰囲気がとても気に入った。
 
 ごめんください、と声をかけるとすぐに中から着付けを担当して下さるスタッフの方が出て来て下さり、2Fへ案内される。京都の古くからの民家に入らせていただく感動も相まって久しぶりに胸が高鳴る。
 
 一方、プッコさんは「舞妓変身?!ん〜、どっちでもいいや。かあすけがやれっていうならやる」という(笑)非常にアバウトなお返事。子どもにしてみりゃ着物なんて重いわ、きついわ、めんどっちぃわ、で正直どん引きだったかもしれないけど、私の希望と期待?!を裏切らまいとするプッコさんの優しい思いに感謝。

 さてさて。
 お店に上がらせていただき、早速スタッフさんの指示に従って洗髪洗面台にて顔を綺麗に洗い着物の下につける襦袢と足袋をつけて髪結いに入る。
 
 「うちはピンを一本も使わず、全て紙紐だけで仕上げていくんですよ」とスタッフさん。
  
 コテで髪を伸ばした後、鬢付け油を付け器用に日本髪を仕上げていく様子はさながら「手品」「職人芸」のよう。日本の伝統美はまさに芸術だ、と思う。
 スタッフさんの仰る通り、ピンは見事に一本も使わずにふくらました部分にうまくアンコを入れて年少舞妓さんの結い髪「割れしのぶ」を作っていただいた。あまりの手際の良さにため息が出るばかり。

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※華陽さんでは、結い髪をつくっていく行程でも親切に全て撮影をさせて下さった。人間の記憶は曖昧なもので後からではなかなか思い出そうにも難しいことが多いが、結い髪の行程を撮影させてもらったことはとても貴重なことと心から感謝。

 お次はお化粧。
 同じく鬢付け油を最初に顔の表面に満遍なくのばした後、おしろいを首からぬってゆく。
 太い筆でぬっていくのだが、プッコさん、かなりくすぐったいのを我慢していたようだ(笑)。横で見ていたけど今にも笑い出しそうな顔を必死でごまかしていたし、お腹のあたりがだいぶ揺れていた(爆)。よう我慢しました。

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 結い髪と同じくこちらも驚くほどの手際の良さで「舞妓さんの顔」が完成。
 横でその行程をじっと見させていただき、「舞妓さんというのはこのように変身していくのだ」と一つ大人になったげな。

 最後に着付け。
 いくつか出して下さったお着物の中からプッコさんが赤い絵柄の着物を選び、早速着せてもらう。
 いやはや。これまた早い。驚くほどスピーディ。
 二人がかりで着せて下さったが、「え?」というほど早かった。
 しかし、プッコさん本人はかなり紐がきつかったようである。
 
 だらりの帯をつけていただき、全て完成!

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 その後はスタッフさんがポーズの取り方などを一つ一つ丁寧に教えて下さり、お店内にしつらえられた和室、また玄関から外へ出てポックリを履いた姿など、ずいぶんと撮影をさせていただいた。

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 私の母などは「プッちゃんのお嫁さん姿見せてもらったみたいで、もう思い残すことないよ」とか言っている。
 いやいやそんなこと言わんで、どうか長生きしてプッコさんの本当の花嫁姿も見てやってよ!母さん。

 結い髪、お化粧、着付け、自由撮影を含め概ね2時間半で全て終了。
 着物を脱いだプッコさん、ミョーに嬉しそうだった。
 そりゃ、そうだ。きっついもんねぇ。
 かあすけの思いを叶えてくれたプッコさんにも、素敵な舞妓さんを作り上げて下さった華陽のスタッフさんにも心から感謝。
 
 もし、京都へ行かれて舞妓変身を考えていらっしゃる方がいらしたら…
 是非、「華陽」さんも参考になさっては…
 オススメです!
 
 華陽(舞妓になって京めぐり)
 http://www.kimonosite.com/kayoo/index.html

 ちなみにうちは「散歩なし」のプランでしたが、着付けてもらった後にハイヤー等を呼んで自由に京都市内を散策できるプランなどもあるそう。
 またプロのカメラマンとの提携もあるそうなので撮影を含んだプランなども。

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 またいつの日か、もう少し大人になったプッコさんの舞妓姿、見られるといいなぁ。

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※笑い話になってしまうが、華陽さんの女将さんがオッサンを見て「最近は修学旅行なんかで京都へいらしてはる男のかたも舞妓さんに変身されてますよ。お兄ちゃんもしてみたらどうかしら?」 …の言葉に、オッサン「あ、いや、そ、そ、それは、あ、結構です…」だって(笑)。オッサンもまだまだウブよのう。ものすごい大迫力の「舞妓さん」ができあがったかもしれんのに、残念よのう。
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