しばらくぶりの日常。

　「仕事どうする？」と兄に聞かれる。
　現在、私は兄の会社の手伝いをしている。

　疲れは確かにあるのだけれど、ここは「ごく普通に毎日を送る」こ
とが一番の得策と考え、「うん、仕事は予定通り出るよ」と答えた。

　こういう時、意外とクリーンスタッフって職種、心地よいかも。
　無心に清掃をすることで自分の気持ちも整理できるというか。
　結構な重労働なので、こんな寒い日でも汗ダクダク。血行もよくな
って一石二鳥ってやつだ。否、収入にもつながるのだから一石三鳥か。

　帰りはカズさんに車で乗せてもらい、一路自宅へ。
　するってぇとー、自宅に近づいたバス通りがなぜか異常に混雑して
いる。前の車たちは数台、転回を試みたりもしている。
　「なんだ？工事か！？」
　「おのれー、この混み合う時期に工事はやめたらんかいーっ」
　などと会話をしていたが、全く進まない車列に「？？？」
　因みにいつもは100％渋滞のない道路である。

　痺れをきらし、我が家も転回を試み、裏道から自宅へ近づく。
　ショートカットをして再度同じくバス通りの先へ出ようとすると、
ごく普通のお兄さん二人（そのようにお見受けした）が私たちの車を
止めた。
　「なんだよー、ロケか？」
　「早く帰りたいのにぃ！」
　なんなんだ、どうして目と鼻の先にある自宅に帰れんの？

　と思ったら目の前のバス通りをものすごい数のパトカーと白バイが
行くではないの。
　黒塗りの車もたくさん…。はて？
　傍らのカズさんが「皇室じゃないの？こどもの国近いし」と言う。
　ともかくものすごいパトカーの数なのだ。

　そうこうしているうち、長い長い車列が通り過ぎ、やっと通行の許
可をありがたくお受けしてバス通りに出ると、沿道はものすごい人。
　なんじゃこりゃ。

　カズさんは「絶対にあれ、皇室の誰かが通ったんだろ」
　うむ。そうに違いない。
　空にはヘリも飛んでいるし。
　
　帰宅して母に「今日、誰か皇室の人がこどもの国行った？」と聞く
と、「そうそう！今日は天皇ファミリー全員でこどもの国へ行ったら
しいよ」とのこと。
　分からなかったからしょうがないけど、あ〜ぁ…悠仁くん見たかっ
たし、天皇皇后や秋篠宮さんにもお目にかかりたかったなぁ。
　せめて一目だけでもぉ〜（涙）。
　目の前をロイヤルファミリーの車列が通り過ぎて行ったのにわから
ないとは。
　ガックリ。
　ま、今更そう言っても仕方がないよね。

　家の中ではプッコさんがスーパーマリオwiiをやりながら、猫を膝に
乗っけていた。その幸せそうな猫の顔が可愛くてついつい今日の画像
に（笑）。

　考えてみればこの数週間、父のことで非日常的な時間が流れていた
から、今日は久方ぶりで何だかごく普通の日常が戻ってきたような気
がする。
　普通でいられること。それはとても大切で愛おしいこと。
　お顔は拝見できずとも、天皇ファミリーの車列も見ることができた
し、きっといいことあるかもしれんぞ。