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それぞれの人生。 [雑記やら、愚痴やら、備忘録等々。]

 父の案配が良くない。
 昭和2年生なのだから、えーと今いくつだろう。

 親の齢ぐらい覚えておけ、という話だが。82歳か…。

 ずいぶんと前に店を閉めて以来、父はどんどん浮世離れしてしまっ
て、一緒には住んでいながらも「絆」という面からみると私たち親子
はとても希薄だったように思う。
 父はもともと情に疎い人であり、そういう観点からしても娘の私か
らは疑問符ばかりだったことも手伝って余計に疎遠になっていった。

 まだ京佑や薫音たちが幼い時分、自ら運転する車で交通事故を起こ
し、その時の身体的なダメージが大きく、みるみるうちに衰えていっ
た父。 

 数日前から、寝てばかりいる。ご飯もあまり食べなくなった。
 
 母と入院させるかどうか毎日相談しつつ悩んでいるけど、こういう
時、どこへお願いすればよいのかもわからない。
 介護保険だ、後期高齢者保険だ、と年金で細々と暮らす老夫婦には
いささか大き過ぎる金額を払わされている割には、費用対効果は少な
く、困った時もどこへ相談すればよいのかもわからないとは…すばら
しい国ニッポン、と言わずにいられない(皮肉)。

 父を見ていると人生ってなんだろう、と思う。特に何の趣味も持た
ず、近年は新聞を見てご飯を食べるだけが日課の父。弱ってきた今は
日がな一日眠り、わずかな起床時には何を思うのだろう。

 お父さん、仕事に一生懸命情熱を燃やした?
 好きなことを貫いた?
 夢はかなった?

 できることなら、もう少しその目に見えていた人生を私に教えてほ
しかった。
 けれどもだんだん、子どもに戻っていく父…。

 私は私の人生を生きるしかない。それは分かっているのだけれど…。
 父のやせ細って弱り果てた姿を目の当たりにするにつけ、どうしよ
うもない感情がこみあげる。
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